佐賀ですごくお世話になったバーテンダー・テツさんが
西中洲に移転して大繁盛しています。
BarTetu 西中洲
https://maps.app.goo.gl/zKWPJvQcKAs5Jc5U8
かなり高級なバーなので、はじめて行く人は
1杯5000円くらいを覚悟して、
ワインボトルは頼んじゃいけません(笑
天神で飲み会があったら必ず行くため
4ヶ月に1回はお布施に励んでいます。
この日は、入った途端、医者っぽいグループと
弁護士っぽいグループがたくさんいて
空いているのはカウンター奥に2席だけ。
いつものように
一流バーテンダーに対して
「ハイボールで!」
という原始人みたいな注文をする。
少し近況を報告してべた褒めされたのち、
フラッと綺麗な女性が私の横に座りました。
しばらくの間、店内には静寂が広がり、彼女の微笑みが穏やかに空気を満たしていった。彼女は美しく、どこか遠い過去を思い出すかのような眼差しを湛えていた。私は彼女の落ち着いた雰囲気に引き込まれながらも、心の奥で何かが揺れ動くのを感じた。
「ここ、好きなんですか?」と私が訊ねると、彼女は微笑みながら、ほんのりと頷いた。
「たまに、いや、けっこう来ます」と彼女は静かに答えた。その一言には、どこか寂しげな響きがあり、私は彼女が孤独を知る者であることを感じた。
しかし、彼女の表情からは同時に、深い情熱が漂っているようにも思えた。彼女の瞳に宿る輝きは、真摯にお酒を愛する者のそれと似ていた。
彼女の仕事は事務員であり、その仕事の大変さを彼女は率直に語った。書類に囲まれ、時には厳しい上司の下での苦労を話した。しかし、彼女が日々の疲れを癒すために楽しみにしているのは、良いお酒を楽しむことだけだと言った。それが彼女にとって、唯一の癒しであり、生きる喜びでもあるのだろう。
私は彼女の語る姿に、羨望を覚えた。経営者として、日々の決断と重圧に追われる中で、彼女のようにただお酒に酔いしれ、日常の疲れを忘れる時間があればと、内心で願った。
石橋 春樹 著
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編集後記
BarTetuには、あの文豪 北方謙三さんも良くいらっしゃるそう。
そんな一流Barだからこそ、石橋の中の春樹が出ちゃいます。