「いつか新規事業をやろう」「いつか英語をマスターしよう」
その“いつか”はカレンダーのどこにもありません。
六十代の貴婦人が嘆いた「一番の後悔は、動かなかったこと」という言葉は、
私たち経営者の未来予想図に赤ペンで書き込むべき教訓です。
完璧な資金繰り、完璧な人材、完璧な市場タイミング。
いつ来るの?
マグロは泳ぐのをやめた瞬間に沈むといいますが、会社も同じ。
泳ぎながらヒレを増設するくらいでちょうどいいのです。
もちろん準備ゼロで突撃すれば撃沈コースです。
しかし「不完全のまま始め、走りながら学ぶ」ほうが、
Excel の中で老化するより健康的です。
社内で英語が飛び交う日系企業だって、
最初はカタコトとジェスチャーの混合語から始まったはずです。
週に一度、初めての顧客へ電話を一本、
未経験の SNS で動画を一本、
社長自らライブ配信して汗を一杯
それだけで会社は少し前に進みます。
プラン A が穴だらけでも、走りながらパッチを当てれば なんとか見れるようになる。
行動の遅れで失うのは資金よりも、社員のワクワクと市場の空席です。
テーブルに残った椅子がなくなる前に、
お尻をねじ込むくらいがちょうど良い。
「社長が週末に DIY で作ったアプリ」と聞けば、
投資家より先に社員が目を輝かせます。
不格好でもコードが動く瞬間、チームの血流は一気に上がります。
その熱は、完璧なプレゼン資料より頼もしいと断言します。
後悔は静かに襲いますが、挑戦はうるさくて派手です。
だったら騒いだ者勝ちです。
そして何より、社長本人が一番ワクワクするはずです。
ワクワクの源泉は、予定表ではなく行動の中にしか湧きません。
今日中に「いつか」と言い続けている案件を一つ選び、
30 分で雑にプロトタイプを作ってみましょう。
明日の朝には、社員が「社長、なんか始めたらしいッスよ」とザワついてくれます。笑いが起きたらしめたものです。会社が動き出す音は、いつも苦笑混じりですから。
■□■□■□■□■□■□■□■□
編集後記
いつか◯◯したい、じゃなくて
少し◯◯やってみたら☓☓、と言えるようになりたいですね^^