「何かあれば言ってください」
「できることがあれば協力します」
この言葉、一見するととても親切ですし、
言われて嫌な気持ちになるものではありません。
でも、ビジネスの現場でこれを言われたとき、
少しモヤッとすることはありませんか?
それもそのはず。
こうした言葉の裏には、
「自分の責任ではないけど、手伝えるならやりますよ」という、
一歩引いたスタンスがにじみ出てしまうからです。
言葉は優しいけど、どこか他人事。
そんな印象を受けてしまうことがあるんですね。
ビジネスの現場で本当に価値があるのは、
「当事者意識」です。
頼まれていないけどやる、
自分が動かないと始まらないと感じたらすぐ動く。
そういった姿勢が、信頼と評価につながります。
たとえば、誰かが困っていそうなときに
「何かお手伝いできることはありますか?」と聞くのではなく、
まず必要そうな情報を調べて渡してみる、
仮説を立てて提案してみる。行動が先。
口より先に手を動かす。これが当事者意識のある人の特徴です。
もちろん、「手伝います」という言葉が悪いわけではありません。
むしろ、善意から出たものだと思います。
でも、その言葉の奥に「自分は責任を持ちませんけどね」という前提が少しでも透けて見えてしまうと、相手にはその“距離感”が伝わってしまうのです。
本気で信頼される人は、「手伝います」と言う前に、
すでに何かを始めています。
やるべきことを見つけ、動き出しているんです。
優しさももちろん大切。
でも、それ以上に求められるのは「自分ごと」として捉える力。
つまり当事者意識です。
ビジネスで信頼を得たいなら、「言葉」より「行動」で。
それが、結果を生む人の共通点です。
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編集後記
能力は高いけど当事者意識が低い人を
退職させたことがあるんですが、
その後、組織はまとまりました。